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徹底解説!仏壇の引っ越し何もしないのはアリ?移動の疑問を全て解決します

2023年9月6日

結論から言いますと、仏壇の引越しで何もしなくても特に何も起こりません。

最近では、あえてこうした「魂抜き(たましいぬき)」「魂入れ(たましいいれ)」をしないで仏壇を移動させてしまう人も少なくないようです。

仏壇を廃棄するわけでなく、あくまでも移動させるだけなので「魂抜き」や「魂入れ」までは必要ないだろうという考え方です。

特に何も起こらないとしても「罰が当たってしまうのでは?」とか「ご先祖様に対して失礼になるのかな?」などといった不安を抱えている方も多くいらっしゃるかと思います。

この記事では、魂抜きや魂入れの事や仏壇の引越しの流れ、引越し金額の相場等を分かりやすく書いていますので是非ご参考にしてください。

⒈魂抜きは必要か?

仏壇の引越し何もしないとどうなる?

冒頭でも申し上げましたが、魂抜き等の儀式をしなくても特に何も起こることはありません。

信仰として信じるか信じないかという問題です。

魂抜きは必要か? 考えるポイント

①法的な罰則

法的な罰則は特にありません。

親族の気持ちや信仰

親族にこのような気持ちや信仰があるのなら、そこへの配慮も必要な場合があります。

日本には魂は物に宿るという考え方が古くからあり、魂抜きをしないことはある意味タブーです。

気持ちの整理

故人への自分の気持ちの整理として、

魂抜きをすることでご先祖様に感謝を伝えられますし、今後罰が当たるのではないかと不安にならず生活できます。

 

自分の気持ちを整理し、安心するためにも魂抜きをしたほうが無難ですよ。

⒉仏壇の引越しでの魂抜きとは?

仏壇の引越し何もしないとどうなる?

①仏壇の引越しでの魂抜きとは?

先祖の魂が宿っている仏壇からいったん魂を抜くことを「魂抜き」といいます。

②何の為に魂抜きをするの?

引越しなどで魂の宿った仏壇を運び出すときは、魂を抜いて一度ただの「物」にする必要があります。

この魂抜きですが、仏壇を購入した時には魂入れの儀式が行われています。

ですから、今度は引越し先に安置する際は再度魂入れをする必要があります。

これによりはじめて物としての仏壇に魂が宿り、礼拝の対象となるのです。

 

この魂抜きは宗派によって考え方や呼び方が異なっています。

浄土真宗では魂という考え方をしないため、魂抜きではなく遷仏法要(せんぶつほうよう)、また地域によっては、お性根抜き(おしょうねぬき)と言われることもあります。

 

残念ながら魂抜きの儀式は自分の手だけでは行うことはできませんので、お寺に依頼するようにしましょう。

⒊仏壇の引越し・移動を業者に依頼する流れ

仏壇の引越し何もしないとどうなる?

3-1)引越し日から1ヶ月ほど前に引越しの依頼をする

①菩提寺(ぼだいじ)へ魂抜きの供養の依頼する

菩提寺とは先祖代々のお墓があり、葬儀等を行う際に依頼しているお寺のことです。

分からない方は前持って親族の方に聞いておくとスムーズにご依頼が出来ます。

②引越し業者・仏壇業者に依頼する

【引越し業者に依頼する場合】

仏壇の引越しはほとんどの引越し業者でしてくれます。どこに依頼すれば良いか不安な方は

「仏壇の運搬に慣れているかどうか?」

「仏壇をどのように梱包するのか?」

「仏壇の中の仏具などを転居先で元通りに戻してくれるのか?」

などについて、事前に質問をするようにしましょう。

※自信を持って返答できる引越し業者であれば、お任せしても大丈夫です。

《注意点》

仏壇には繊細な飾り付けや高い技術のデザインが施され、慎重で丁寧な運び出しや専門的な梱包も必要になります。

オプションとなるケースもあるので前持って伝えておく必要があります。

《相場金額》

1万円〜2万円程度が相場です。

【仏壇引越し専門の業者に依頼する場合】

仏壇に特化した業者のため、引越し業者より丁寧で専門的な運搬が特徴です。

《専門業者に依頼するメリット》

  • 引越し業者より丁寧な運搬
  • 仏壇のクリーニング
  • 宗派ごとの仏具の用意
  • 仏壇の分解や組み立てに精通

中には仏具のクリーニングや宗派ごとの仏具をアドバイスしてくれることもあります。

仏壇の分解や組み立てにも詳しく、様々なニーズに応えてくれるでしょう。

業者のうちどこにしたら良いかお悩みがある時は、仏具の販売店へ相談しましょう。

《相場金額》

5万円〜10万円程度が相場です。

3-2)仏壇移動の日取りを決める

仏壇移動の日取りは、六曜の中の大安が良いとされています。

※仏滅は避ける慣習があります

3-3)魂抜き

引越し日の1週間前から前日までに魂抜きの供養を行いましょう。

菩提寺の僧侶に来てもらい、読経をしてもらいます。

この際に僧侶へお布施を渡しましょう。

費用としては、交際費やお茶代、お布施として

1万円〜5万円程度をお支払いするのが一般的です。

【お布施の相場】

菩提寺に依頼する場合5000円〜3万円程度
菩提寺以外のお寺に依頼する場合1万円〜3万円程度
専門業者に依頼する場合3万円〜6万円程度

お車代は、自宅まで来てもらう交通費としてお渡しするものであり、相場は5,000円です。

なお、魂抜きでは、そもそも会食を設けない(=料理を作らない)ことが多いため、

その場合お膳料は必要ありません。

寺院や宗派によってかなりの幅がありますので、事前に檀家となっているお寺に確認をしておくと良いでしょう。

※お寺にお布施の額を直接聞く行為は、失礼には当たりません。

《菩提寺がない、分からない場合》

①インターネットでのお坊さん派遣サービス

料金も単純明快ですし、1回限りのご縁なので気を使うこともありません。

※同じ宗派のお寺に依頼するようにしましょう。

②仏具店へ依頼する

仏具の販売の他、魂抜きも行なっているので、相談してみるのも良いです。

3-4)外せる仏具の梱包

仏具は緩衝材を入れて運びます。

仏具は繊細なものも少なくないため、プチプチなど十分な緩衝材で保護し梱包しましょう。

3-5)引越し

引越し当日は、業者に任せたり自分で運びます。

3-6)仏具の飾り直し

装飾品などを取り外す前に仏壇の全体像を写真に残しておくと、あとで取り付ける際、スムーズに進みます。

3-7)魂入れ

「魂入れ」は転居翌日から1週間後くらいの間に行えば良いです。

⒋仏壇を引っ越す際の注意点

仏壇の引越し何もしないとどうなる?

4-1)仏壇移動時の注意点

仏壇移動時の注意点は以下の通りです。

  • 仏壇は旧居から最後に運び出す
  • 仏壇は新居へ最初に搬入する
  • 位牌や遺影は手に持って運ぶ
  • 新居で置く方角は菩提寺によって異なるので相談する
  • 神棚との位置に配慮する(神棚がある場合は、神棚の下や向かい側に仏壇を置くことは避けた方が良い。)
  • 直射日光・高温多湿やエアコンの風に注意が必要。

4-2)仏壇を家の中で運ぶ場合の注意点

①装飾品をはじめに取り外してから運ぶ

仏具がまだ中に置いたままで仏壇を動かすと傷付けてしまう恐れもあります。

仏壇内部に灯篭など上部天井から吊るされて取り外せない場合は、揺れないように何かで固定するか柔らかい布などを撒いて傷がつかないようにしておきましょう。

《仏具梱包の際の注意点》

【火立て・花立て】

水を拭き取ってから梱包します。

【仏飯杯・木魚・照明類・装飾類など割れたり壊れたりしやすいもの】

緩衝材やタオルでくるみ保護・固定して破損を防止してください。

【香炉】

魂抜き直後では焼香・線香などの火が残っていることも考えられます。

必ず火元が残っていないか確認して梱包します。

②仏像や位牌は白い紙や布に包む

横倒しやうつ伏せでの移動はしない

基本的に、仏壇は横倒しやうつ伏せで移動しません。

 どうしても横に倒さなければいけない場合は必ず扉を上にして背中面を下にします。

扉を下にしてしまうと、中の装飾が垂れ下がり破損の一因となってしまうことがあります。

魂抜きなどの儀式が必要? ケース別に解説

基本的な考え方は以下の通りです。

  ◆家の中での移動▶︎不要

  ◆同じ敷地内でも一度家の外に出る移動▶︎必要

 母屋から離れの家に仏壇を移す場合や同じマンション内での別の部屋に移す場合は、魂抜きなどの儀式が必要とされています。

菩提寺から僧侶を招き、同じ日で魂抜きと魂入れの法要をしましょう。

建て替え時の場合

建て替えの場合は、仮住まいに移さなければなりません。

取り壊しの前に魂抜きを行い、工事が完了し建て替えられた家に運び入れるときに魂入れを行います。

仮住まいに一時保管する以外には、仏壇を専門に取り扱う業者に預けることも可能です。

※仏壇を購入した販売店でも相談ができます。

実家の仏壇を移動する場合

実家に住まわれている親が亡くなり、長男など子供が実家を相続することがあります。

仏壇を子どもの家に移動する

 魂抜きなどの供養も必要です。

 菩提寺の僧侶に払うお布施やお車代なども費用としてかかってきます。

仏壇を処分する

どのように処分するかも含め、親族の間で相談した方が良いです。

以下の「仏壇を持っていけない場合」で詳しく解説します。

仏壇を持っていけない場合

新たな引越し先が狭くて、仏壇を持っていけないケースもあります。

その場合、魂抜きをした後に仏壇を処分することになります。

お寺や仏具店に引き取ってもらうというのが一般的です。

仏具店では、仏具を購入できるほか、仏具を処分することもできます。

仏具店に処分を依頼すれば、魂抜きをし、正しく処分してくれるので安心です。

魂抜きが済んでいれば、仏壇はただの箱と同じ扱いになりますので、粗大ゴミとして処分することも可能です。

《処分費用の相場》

仏具・仏壇店に依頼5000円〜3万円
処分業者に依頼1万円〜3万円
粗大ゴミとして処分500円〜1,000円

※仏具・仏壇店に依頼した場合、8万円だったとの話もあるため、下調べは必要です。

魂抜きをして粗大ゴミとして処分するとしても、さすがに位牌も一緒に処分するのは気が引ける人も多いと思います。

位牌に関しては、どうしても新居に持って行けないようであれば、お寺にお願いをして「お焚き上げ」をしてもらうと良いです。

⒌仏壇の引っ越し まとめ

特に魂抜きや魂入れなどの儀式を行なわなくても、問題はありませんが、何より故人や御自身の気持ちが大切です。

私の場合、特に罰は当たらなくても、

心残りがあって考えてしまう為気持ちをスッキリさせる為にも儀式は行うようにしています。

後から親族内でトラブルが起きないように、

話し合った上で決めるのが大切です。

皆さんも仏壇の引越しをする際はこの記事の事を思い出して、親族内でしっかり話し合った上で儀式を行なうかどうか決めて頂き、心残り無くスッキリした気持ちで引越しを迎えて下さいね(^-^)♪

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