イルミネーションとライトアップの違いは「光」の役割です。
「光」が主役なのがイルミネーション。
「光」は脇役に徹するのがライトアップ。
以下にもう少し詳しく解説しますね。
この記事ではイルミネーションとライトアップの違いの他、イルミネーションとライトアップの特徴を紹介しています。
さらに、もう1つの光の演出「プロジェクションマッピング」についても解説しています。
これを読めば、似たように感じていた「イルミネーション」と「ライトアップ」の違いがハッキリと分かりますよ!
「イルミネーション」と「ライトアップ」の違い
「イルミネーション」 も 「ライトアップ」 も 「照明・電灯類を用いて美しく見せる」 役割を果たしています。
「イルミネーション」 は 数多くの電灯やLED電球などを使って飾ることを重視しています。
「イルミネーション」の主役は光なんです。
電灯やLED電球などの美しく輝く光を楽しむものです。
対象の輪郭を美しく魅せる場合もありますが、電灯やLED電球が何に巻き付けられているかは重要ではない場合さえあります。
例えば、建物や橋、船舶などの輪郭の美しさを強調するにはイルミネーションが効果的なんです。
一方、「ライトアップ」での光は脇役。
主役は建物や橋、木などです。
対象物を明るく照らして目立たせたり、対象物の美しさを際立たせたりして、主役である対象物の美しさを楽しむものです。
単に暗い場所を明るく照らすだけでなく、その角度や光量でより美しさを引き出すことができるんです。
例えば、紅葉や桜の美しさを夜間でも魅せるときには、ライトアップが効果的です。
イルミネーションの詳細
イルミネーションの目的を大きく分けて2つ
- イベントなどのPRの為に周囲の建造物に飾ること
- クリスマスやバレンタインなど季節的なイベントの際に、建物や気をること
両方とも見栄えするように電球で飾るんですよね。
電飾自体は風景や模様、形をつくることもあります。
現在、イルミネーション光源としてもっとも使われているは発光ダイオードです。
日本で初めてのイルミネーションは、1900年に神戸沖の観艦式で行われたものです。
1903年に大阪天王寺公園で開催された「第5回内国勧業博覧会」の正門に6700以上の電球をつけてイルミネーションを行ったことで広く知られるようになりました。
ライトアップの詳細
ライトアップの目的は大きく分けて3つ
- 暗い場所をよく見えるように照らす
- 舞台やコンサートのメインがハッキリ見えるように照らす
- 夜の景観を演出するために照らす
いずれも暗いものを明るく照らすことが目的になっています。
暗い夜でも城や寺社仏閣、樹木などに効果的に光を当てることによって景観を演出することができるんです。
ライトアップは光そのものを楽しむものではないことや、照らすだけなので樹木にダメージを与えることもありません。
ですから、夏でもライトアップイベントがたくさんありますよね。
似てるようで違う「プロジェクションマッピング」
最近、プロジェクションマッピングが流行っていますよね。
プロジェクションマッピングは、プロジェクターを用いてアニメやCGを建物や壁などをスクリーンして投影するものです。
照明が目的ではないため、映像時間も短時間です。
イルミネーションやライトアップの様に長時間照らすものではありません。
余談 イルミネーションが冬に多い理由4選
①冬は空気が澄んでいてイルミネーションが綺麗に見えるから
冬のイルミネーションが綺麗に見えるのは空気が澄んでいるからです。
冬は低温で「乾燥」したシベリア気団がシベリアに居座ります。
「乾燥」しているのが大切なんです。
空気中に水蒸気が多いと霧が発生して、視界を妨げてしまいます。
シベリア気団の影響で日本海側は雨や雪が降り、空気中の塵や埃が洗い流されます。
さらに、冬は日中と夜との温度差が少ないので、上昇気流が発生して塵をまき散らすこともありません。
「空気が乾燥している」「空気中の不純物が少ない」「気流が安定している」これらの理由により、空気が澄んでいるため冬にイルミネーションは美しく見えるんです!
空気とは関係ないんですけど、冬は夏と比べて夜が長いですよね。
そのためイルミネーションを楽しむ時間が長くなるため、イルミネーションの美しさを長く楽しむことができるんですよね。
「夜が長いこと」も冬にイルミネーションが多い理由の1つです。
②冬は落葉のシーズンで電飾が木に与えるダメージが少ないから
最近は発熱を抑えたLED電球が増えてきていますが、それでも多少は発熱します。
葉が付いている季節は、電球の熱が木の葉や芽にダメージを与えてしまうんですよね。
落葉して葉が無くなっている冬の木ならば、電球によるダメージを最小限にすることができるんです。
葉っぱがないために、電飾する際に邪魔にならない点もイルミネーションにとってメリットとなります。
葉が生い茂った木にイルミネーションを巻いても、電飾が葉に隠れてしまいせっかくの光を楽しむことができないという理由もあります。
③イルミネーションイベントを開催して、寒い冬でも多くの人外出してもらうため
冬になると外が寒くて、温かい家から出かけるのをためらっちゃいますよね。
でも、イルミネーションを見るために寒い冬の町へ繰り出した経験ありませんか?
イルミネーションには人を集める魅力があるんですね。
多くの人が集まれば周辺の飲食店や商業施設などへの集客アップ、売り上げアップにつながります。
お金を使う機会が多いクリスマスや年末年始。
暗い夜の街並みより、イルミネーションで明るい夜の街並みの方が気分も明るくなって財布の紐も緩んじゃいますよね。
冬に花のないフラワーパークで、イルミネーションを設置して冬にも集客に成功しているところもあるようですよ!
④防犯効果を期待して
イルミネーションで町を明るく照らすことで防犯効果も期待できます。
冬の夜は長く、暗い場所は人目に隠れやすく犯罪が増える傾向にあります。
イルミネーションの様に上から照らす光は人の顔を判別しやすくなります。
顔を見られると思えば、犯行に及びにくくなりますよね。
ライトの色にも犯罪防止効果が期待されています。
青い光は気持ちを落ち着かせる効果があります。
実際に防犯灯の色を青色に変えたところ、防犯効果が上がったとの研究報告もあります。
まとめ
イルミネーションとライトアップの違いについて解説しました。
一言で違いを説明するなら以下の通りです。
- 美しく輝く光を楽しむのがイルミネーション
- 光は脇役で、建物や樹木の美しさを楽しむのがライトアップ
イルミネーションは光が主役なので、光が綺麗に見える冬に多いのが特徴です。
ライトアップは対象物が主役なので、光の綺麗さは求められていないこともあり、ライトアップイベントは夏にも多いですよね。
イルミネーションとライトアップの違いを知って、光のイベント楽しんで下いね!